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脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の症状セルフチェック

脂漏性皮膚炎とは、頭皮、顔など皮脂の多いところにできる湿疹です。
主に、以下のような症状が見られます。

  • 赤み
  • かゆみ
  • 皮むけ
  • フケ

脂漏性皮膚炎ができやすい場所

  • 頭皮全体
  • 髪の生え際
  • 眉間、目と目のあいだ
  • 耳の後ろ、中
  • 小鼻の脇
  • 腋の下
  • 前胸部
  • 背中

脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎とは脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔をはじめとする皮脂の分泌が盛んな部位にできる、かゆみを伴う湿疹です。
皮脂は皮膚を保護したり、水分の蒸発を防ぐために欠かせないものですが、分泌が過剰になると脂漏性皮膚炎やニキビなどの炎症性皮膚疾患の原因となります。
アトピー性皮膚炎と似た症状を持ちますが、マラセチア菌というカビの一種を原因としている点が異なります。
生後3カ月くらいまでの赤ちゃんにできることもありますが、その場合は多くが自然治癒します。一方で大人の脂漏性皮膚炎は、慢性化することが多くなります。

脂漏性皮膚炎の原因

脂漏性皮膚炎の原因は、皮脂の過剰分泌にあります。これにより皮脂をエサとする常在菌「マラセチア菌」が増え、炎症を引き起こすものと考えられます。
また皮脂の分泌を過剰にする原因としては、生活リズムの乱れ、ホルモンバランスの乱れ、脂っこいものの摂り過ぎ、ストレス、ビタミン不足などが挙げられます。

脂漏性皮膚炎(体・頭皮)の治し方

ステロイド外用薬

ステロイドの外用は、短期間で症状の改善が期待できる、有効な治療法です。顔や身体には軟膏タイプを、頭皮にはローションタイプを使用します。
使用する部位に応じて、ステロイドの強さや量を適切に調整することで、副作用の抑制を図ります。

抗真菌剤

マラセチア菌はカビの一種ですので、抗真菌剤の外用も有効です。
ステロイドと比べて効果を実感するまでに時間がかかりますが、副作用はステロイドより少なくなります。ステロイドの副作用がどうしても気になるという方は、遠慮なくお伝えください。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直し洗顔は朝と晩の1日2回、洗髪は1日1回を基本とします。共通して、強く擦らないこと・洗い残しをしないことが大切です。現在では抗真菌剤を含む石鹸やシャンプーも市販されており、効果が期待できます。
食習慣においては、代謝を整えるビタミンB群を意識して摂取することをおすすめします。レバー、牛乳、卵、ほうれん草、トマト、キャベツなどに多く含まれます。反対に、皮脂の分泌を促進する・皮膚を刺激する脂肪・糖分・カフェイン・アルコール・香辛料は摂り過ぎないようにしましょう。
その他、悪化因子となる過労、ストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れなどがあれば、改善しましょう。

よくあるご質問

脂漏性皮膚炎はうつる病気ですか?

脂漏性皮膚炎は、誰の皮膚にも存在するマラセチア菌という常在菌の増殖が原因と考えられているため、人にうつるということはありません。

脂漏性皮膚炎になったら食べてはいけないものがありますか?

基本的に、何かを完全に断つ必要はありません。しかし、皮脂の分泌を促進したり、皮膚を刺激する食品は、摂り過ぎないように注意してください。具体的には、揚げ物、脂肪の多い肉類、スナック菓子、ご飯・パン・麺類、コーヒーなどのカフェイン入り飲料、アルコール、唐辛子・香辛料などが挙げられます。

頭皮の脂漏性皮膚炎にはどのようなシャンプーがいいですか?

弱酸性の、低刺激のシャンプーをおすすめします。脂漏性皮膚炎に有効な抗真菌剤が含まれているものには、持田製薬の「コラージュフルフルシャンプー/ソープ」などがあります

脂漏性皮膚炎が治らない時は?

脂漏性皮膚炎は通常、ステロイド外用薬を使用することで改善することが多いですが、再発することもしばしばあります。治療を行ってもなかなか治らないという時には、アトピー性皮膚炎、乾癬、カンジダ性間擦疹など、他の疾患が疑われることもあります。実際に、初期には皮膚科専門医でも判別が難しいことがあります。 他院でなかなか治らないという時には、一度当院にご相談ください。