水虫とは
水虫とは、白癬菌という真菌(カビの一種)への感染によって発症する病気です。皮膚の皮剥けや水ぶくれ、ジュクジュクなどの症状を伴います。
主に足の皮膚に発症し、日本人の4人に1人は水虫持ちと言われています。爪に感染が広がることも多く、爪の水虫のことを特に「爪水虫」と呼びます。
てらだ内科皮フ科クリニックでは、水虫や爪水虫の治療を行っております。皮膚科の診療は副院長である女性医師が行いますので、女性患者様も安心してご相談ください。
水虫はうつるの?水虫の原因は?
水虫の原因は、白癬菌の感染です。
全身のどの部位の皮膚にでも発症し得るものですが、ほとんどは足で発症します。これは、白癬菌が高温多湿を好み、靴で蒸れることの多い足が絶好の棲み処となるためです。
また、水虫はよく知られたように感染者からまわりの人へとうつる病気です。
直接の接触だけでなく、足ふきマット、スリッパなどを介して感染するものと考えられています。
感染しても、すぐに発症するわけではない
水虫は、白癬菌に感染すれば必ず発症するという病気ではありません。
皮膚の健康な人であれば、白癬菌が付着してから24時間以内にお風呂などで洗浄すれば、発症する心配はないとされています。一方で、皮膚のバリア機能や身体の免疫力が低下している・足に傷があるといった場合には、洗浄をしても発症してしまう可能性が高くなります。
身体の免疫、皮膚のバリア機能を良好な状態で保つこと、足に傷を作らないこと、毎日お風呂で足をきれいに洗うことが、水虫の予防として有効になります。
家族間の感染を防ぐためにできること
家族が水虫になった場合には、以下のようなことが大切になります。
- 患者本人が皮膚科で治療を受け、早期の治癒を目指す
- マットやスリッパを共用しない
- 床掃除を小まめに行う
- 家族全員が毎日お風呂に入り、特に足は丁寧に洗う
- お風呂後は足の水をしっかり拭き取る、足が濡れたまま部屋の中を歩かない
なお、お風呂に入る順番については、それほど神経質になる必要はないとされています。発症者が先に入った湯船に浸かったとしても、お風呂を出る前にシャワーで流せば、まず感染の心配はありません。
水虫の種類と症状
水虫は、その発症の部位や症状に応じて、以下のように分類されます。
趾間型
足の指のあいだにできる水虫です。
皮膚が白っぽくふやける、皮がむける、かゆみといった症状を伴います。
水虫の中で、もっともよく見られるタイプです。
小水疱型
土踏まずや足裏の縁にできる水虫です。
小さな水ぶくれができ、強いかゆみを伴います。
湿度の高い梅雨、長時間通気性の悪い靴を履く人によく見られます。
角質増殖型
足裏の、特にかかとにできる水虫です。
皮膚が厚く硬くなり、表面はザラザラとしています。あかぎれのようにも見えます。通常、かゆみはありません。
ひび割れることもあります。
爪水虫
足の爪にできる水虫です。多くは通常の水虫(皮膚の水虫)に合併する形で発症します。
爪が白く濁り、肥厚・変形します。
巻き爪の人は、爪のあいだに白癬菌を含む汚れが溜まりやすいため、爪水虫になりやすいと言われています。
その他、白癬菌による皮膚疾患としては、男性によく起こる「股部白癬(インキンタムシ)」、フケを伴う「頭部白癬」、体幹部に輪状の発疹が現れる「体部白癬」などがあります。
水虫は自然治癒するの?
一度水虫になると、放置していて自然に治るということはありません。
家族など、まわりの人へとうつってしまう病気でもあるため、皮膚科で適切な治療を受けることをおすすめします。
水虫を一瞬で治せる?水虫の治し方
水虫の治療には、外用薬を使う方法、内服薬を使う方法があります。
外用薬
1日1回、水虫に有効なお薬を患部に塗ります。軟膏、クリーム、液体などさまざまな剤形があるため、部位や環境などに応じて選択します。
塗り薬の注意事項
- 皮膚のふやけているお風呂あがりの塗布がもっとも効果的です。ただしその直前、しっかりと水分を拭き取るようにしてください。
- 用法・用量を守りましょう。爪水虫用の薬を皮膚に塗ると十分な効果が得られない、副作用が強く出るといったことがあります。
- 症状が治まってからも、白癬菌は残っています。使用期間についても、医師の指示を守ってください。
内服薬
少しでも早く治したいという場合には、内服薬が有効になることもあります。
また、角質の厚くなった爪水虫は外用薬が効きにくいこともあり、その場合も内服薬の使用を検討します。副作用などについても丁寧にご説明した上での処方となりますので、どうぞご安心ください。