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痰に血が混じる(血痰)

痰に血が混じる・喉が痛い

痰に血が混じる痰に血が混じること、またそのものを「血痰(けったん)」と言います。口の中を切った時、鼻血が出た時などにも見られる症状ですが、こちらは比較的短期間で治まります。
心配なのは、何日にもわたって血痰が認められるケースです。こういった場合には、気管支や肺などの臓器からの出血が疑われます。痰全体が血液となっている「喀血(かっけつ)」の場合にはより重症度が高くなります。

受診の目安

  • 血痰が何日にもわたって続いている
  • 血痰の量、回数が増えている
  • ティッシュ1枚がすべて真っ赤に染まるほどの血痰(喀血)

原因はストレス?タバコのせい?考えられる病気

肺結核

結核菌が気管支・肺に感染することで発症します。免疫力の低下している人は、発症のリスクが高くなります。痰や血痰、咳、胸痛、発熱、倦怠感、痩せなどの症状を伴います。

気管支拡張症

先天的または後天的な原因によって気道の壁が拡張し、元に戻らない病気です。咳、痰・血痰、発熱、呼吸困難、体重減少、倦怠感などの症状を伴います。

肺炎

細菌やウイルス、真菌などの感染によって肺で炎症が起こる病気です。黄色または緑色の痰、血痰、38℃以上の発熱、息切れ、胸痛などの症状を伴います。

非結核性抗酸菌症

結核菌以外の抗酸菌の感染を原因として発症します。うち9割以上を、MAC菌による肺MAC症が占めます。予後は良好ですが、咳や血痰、呼吸不全などの症状が見られることがあります。

肺アスペルギルス症

アスペルギルス属の真菌によって引き起こされる病気の総称です。急激に進行し呼吸困難に陥るケースもあれば、徐々に呼吸障害が進行するケースもあります。その他、咳、血痰、喘鳴、胸痛などの症状を伴います。

肺がん

喫煙などが原因とされる肺の悪性腫瘍です。症状としては咳、痰・血痰、胸痛、息苦しさ、動悸、発熱などが挙げられます。ただ、これらの症状がほとんどないまま進行するケースもあります。

肺梗塞(肺血栓塞栓症・肺塞栓症・エコノミークラス症候群)

肺動脈に血栓が詰まる病気です。長時間座ったままでいるなどした場合の、足の静脈の血栓が原因となることが多くなります。息苦しさ、胸痛、胸の圧迫感、血痰、下肢のむくみなどの症状を伴います。

その他考えられる原因

  • 風邪
  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • 急性扁桃炎・咽喉頭炎
  • 喉頭がん・咽頭がん
  • 喘息
  • COPD
  • 声帯麻痺
  • 扁桃周囲膿瘍
  • 鼻出血症
  • 副鼻腔炎
  • ストレス

痰に血が混じる(血痰)場合の検査

胸部レントゲン検査・CT検査

胸部のレントゲンやCTによって、肺炎や肺がんなどを早期のうちに発見することが可能です。

喀痰細菌・細胞診検査

痰の中の異常な細胞、細菌の有無を調べる検査です。肺がんの早期発見にもつながります。

その他

血液検査、呼吸機能検査を行うこともあります。

血痰が大量の場合は早めに受診を!
少量でも長引く場合はご相談ください

血痰が大量の場合は早めに受診を!少量でも長引く場合はご相談ください血痰は、口の中を切ったり歯茎で炎症を起こしている場合、鼻血が出た時にも見られる症状です。そのため、ある日の1回だけ血痰が出たからといって、それほど心配する必要はありません。
しかし、大量の血痰が出た場合、少量だけれど何日も血痰が出ているといった場合には、気管支・肺の病気が疑われるため、お早めに当院にご相談ください。肺がんや肺結核など、重大な病気を疑った検査が必要になります。